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(続報)国立アイヌ民族博物館 第10回特別展示「開館5周年記念 ウィーン万国博覧会とアイヌ・コレクション」特別展示観覧料(無料)のおしらせと新着情報

最終更新日:2025年6月12日

先般お伝えいたしました、国立アイヌ民族博物館 第10回特別展示に関する情報につきまして、 特別展示観覧料変更(無料)のおしらせと新着情報について、以下2点ご案内いたします。

特別展示観覧料が無料となります。

開館5周年を記念して特別展示観覧料(一般300円)は無料でご覧いただけます。この機会に多くのお客様にぜひ足をお運びいただければと考えております。

展示についての新着情報を追加いたしました。

展示内容や関連イベントに関する新着情報を追加いたしました。
本展特別協力の東京国立博物館研究員によるトークイベントや、公式キャラクターのトーハクくん、ユリノキちゃんとトゥレッポんによるコラボ企画もあります。
さらに、ベルリン国立博物館群民族学博物館から館長と学芸員をお招きしたオープニングイベントも実施いたします。

展示やイベント詳細は以下のページでもご覧いただけます。
第10回特別展示「開館5周年記念 ウィーン万国博覧会とアイヌ・コレクション」

1. みどころと展示構成

ウィーン万国博覧会とアイヌ・コレクション

明治政府が国の威信をかけて初めて公式に参加した1873年のウィーン万国博覧会。
日本の精巧な美術工芸品を中心に地域の物産を出品し、国際舞台に躍り出ていきます。
その中で、アイヌ・コレクションは北海道の物産として開拓使や博覧会事務局により収集・選定・出品されました。
本展では、約150年ぶりに北海道に戻ってくるドイツ・ベルリンの海外コレクションを展示し、日本にとって近代化と国際化の象徴であるウィーン万博を起点としたアイヌ・コレクションの形成とその時代背景を紹介します。

圧巻の存在感を放つ大花瓶

染付蒔絵富士山御所車大花瓶/有田ポーセリンパーク蔵(通期展示)

青の濃淡が生む、写実の極み

通期展示染付花籠紋大皿/ハウステンボス美術館蔵(通期展示)

1章 ウィーン万国博覧会

ウィーン万国博覧会は、1873年5月1日から11月2日までの半年間にわたり、オーストリア・ハンガリー帝国の首都ウィーンで開催されました。日本が初めて公式に参加した万国博覧会です。
明治政府は、博覧会参加にあわせて全国から資料を集めました。アイヌ資料も北海道における「固有」の物産として体系的に収集されました。

ウィーン万博に出品されたアイヌ・コレクション

鉢巻き/ Staatliche Museen zu Berlin,
Ethnologisches Museum (I A 4751)/
 ベルリン国立博物館群民族学博物館蔵(通期展示)
頭巾/Staatliche Museen zu Berlin,
Ethnologisches Museum (I A 4750)/
 ベルリン国立博物館群民族学博物館蔵(通期展示)

2章 ウィーン万国博覧会の系譜 ―日本の博覧会と博物館のはじまり―

ウィーン万国博覧会参加の目的に、国内における学芸の進歩のための日本初の博物館構想もありました。
そこには、江戸時代に仲間内で品物を持ち寄り品評する「物産会」から、国家が「モノを集める」物産会(博覧会)へという系譜が見られます。
そして、後の恒久的な展示施設としての博物館へとつながっていきます。

美術品や動植物の標本、計620点を所狭しと陳列

古今珍物集覧/当館蔵(通期展示)

3章 ウィーン万国博覧会の前夜 ―アイヌ・コレクションからみる博覧会への出品―

江戸の知識人の好古趣味としてはじまったアイヌ・コレクションは、ウィーン万国博覧会をきっかけに、北海道や樺太、千島南部など地域性、生活用具の組合せを意識した体系的な収集へと変化していきました。
ウィーン万博を起点として、「見せる」ことを意識した「伝統的なアイヌ文化」のパッケージがつくられていきます。

制作年代、制作地や制作者がわかっている貴重な資料の数々

小刀/
東京国立博物館所蔵 Image:TNM Image Archives(前期展示)
木綿衣(アイヌの志村弥十郎が着用)/
東京国立博物館所蔵 Image:TNM Image Archives(前期展示)

4章 ウィーン万国博覧会のあと ―樺太千島交換条約とアイヌ・コレクション―

1875年、明治政府とロシアは樺太千島交換条約を調印しました。これにより、両国の間で国境が決められ、そこに居住していたアイヌ民族は劇的な変化を強いられました。
国境画定の過程で、アイヌを含む北方民族のコレクションが形成され、博物場などで陳列されていきました。

開拓使が収集した北方民族のコレクション

一口皮舟(模型)(アリュート)/市立函館博物館蔵(前期展示)
物入れ(千島アイヌ)/市立函館博物館蔵(右:前期展示、左:後期展示)

2. 関連イベント

全てのイベントは参加無料(ただし、ウポポイ入場料が必要)。

開館5周年記念講演会

2025年7月5日(土)10:00〜10:45
本展出品協力館である、ベルリン国立博物館群民族学博物館のラース・クリスティアン・コッホ館長とアンリエット・ラヴォー・ヴレクール学芸員による、博物館や所蔵アイヌ・コレクション等の紹介を行います。

スペシャルギャラリートーク

2025年10月25日(土)14:00〜14:30
飯田茂雄氏(東京国立博物館 研究員)による展示資料や本展のみどころを紹介します。

ギャラリートーク

本展担当者が展示室で見どころを解説します。
2025年7月
6日(日)、19日(土)、21日(月・祝)、27日(日)
2025年8月
2日(土)、23日(土)、24日(日)
2025年9月
13日(土)、15日(月・祝)、23日(火・祝)、28日(日)
2025年10月
5日(日)、13日(月・祝)、18日(土)、26日(日) 11月1日(土)、3日(月・祝)、15日(土)、16日(日)
各日14:00〜14:30(※11月3日は10:30~/14:00~)

夜のギャラリートーク

本展担当者が展示室で見どころを解説します

2025年8月9日(土)16:15~16:45
2025年 8月16日(土)16:15~16:45

バックヤードツアー

博物館の裏側を展示担当者が紹介します。
2025年10月4日(土)14:00〜15:00

夏休みイベントウィーク

8月はご家族や親子で一緒に楽しめるイベントがもりだくさん!

おしゃべりギャラリートーク

学芸員と一緒に展示室をまわって、アイヌ文化や博物館の楽しみ方について学ぼう。
2025年8月9日(土)、10日(日)、11日(月・祝)、13日(水)、14日(木)、15日(金)、17日(日)
各日13:30〜14:00

はくぶつかんのうらがわツアー

館内をあちこち探検しながら、学芸員のおしごとを体験してみよう。
2025年8月16日(土)13:30〜14:15

トゥレッポんのおさんぽ特別版 トーハクくん、ユリノキちゃんが遊びにきたよ!

東京国立博物館公式キャラクターのトーハクくん、ユリノキちゃんが

トゥレッポんとおさんぽするよ。あいさつをしたり、一緒に写真を撮ったりできるよ。
2025年8月15日(金)、16日(土)、17日(日)14:20~14:40

3. 基本情報

展覧会名称

日本語名称:「開館5周年記念 ウィーン万国博覧会とアイヌ・コレクション」
英語名称:Ainu collection at the Vienna World Exposition of 1873

会場

国立アイヌ民族博物館 特別展示室

会期

前期:2025年7月5日(土)~ 8月31日(日)58日間
後期:2025年9月13日(土)~11月16日(日)65日間
休館日:月曜日(祝日または休日の場合は翌日以降の平日)

  • 8月12日(火)・9月16日(火)・9月22日(月)は開館、9月24日(水)は休館

主催・協力・後援

主催:国立アイヌ民族博物館
後援:公益社団法人北海道アイヌ協会、ドイツ連邦共和国大使館、オーストリア大使館
特別協力:東京国立博物館
協力:ベルリン国立博物館群民族学博物館、奈良国立博物館、石川県立九谷焼美術館、石川県立歴史博物館、北海道立文書館、あま市七宝焼アートビレッジ、江別市教育委員会、市立函館博物館、苫小牧市美術博物館、福岡市博物館、一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会、一般財団法人西陣織物館、渋沢史料館、北海道大学附属図書館、有田ポーセリンパーク、全日本空輸株式会社、 中西出版株式会社、ハウステンボス美術館、関口忠相(日本シーボルト協会 会長)

展示資料数

約220点

観覧料

特別展示観覧料 無料
国立アイヌ民族博物館の入館にはウポポイの入場料が必要となります。

ウポポイ(民族共生象徴空間)入場料
大人(一般) 1,200円 (団体960円)
高校生 600円(団体480円)
小中学生以下  無料

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